小さなきっかけを縁として 美濃千恵子
私がコスモス会に入るきっかけとなったのは、知人からの紹介で、前世が分かる先生がいらっしゃると聞き、元海先生をお訪ねし、その後、人生相談という形で数回お会いしたことからでした。それから十年近くが過ぎ、阪神淡路大震災が起こる少し前に、コスモス会のお祈りの会へ行かせて頂くようになりました。
初めて元海先生にお会いした頃から何か心に残るものがあり、長い年月を経て、ようやく座ってお祈りがしたいと思うようになったのでした。今から考えますと、守護霊様が少しずつ祈れるような状況へと私の心を整えて下さっていたのだ、ということが良く分かります。
その当時は、メンバーの皆さんとは一緒にお祈り出来たのですが、自宅で一人で座って祈ることは中々出来ませんでした。また「世界人類が平和でありますように」と祈っていても、本当に私はそう思っているのだろうか、というように、自分を疑う気持ちを持ちながらでしたから、自信を持ってのお祈りにはなっていなかったように思います。
そんな折、あの阪神淡路大震災が起こりました。大きな揺れに只事ではないと飛び起き、母の許へ行ったのですが、激しい揺れで身動きが出来ません。しかし次の瞬間、「世界人類が平和でありますように」とお祈りをしている私がいたのです。祈ると同時に心が落ち着き、勇気が心の底から湧いて来るように思えました。このことをきっかけとして、私は「世界平和の祈り」を本気で祈れるようになってきました。
守護霊様が元海先生の所へ連れて行って下さり、五井先生のみ教えの道に繋げて下さったからこそ、今の私があることは言うまでもありません。それまでの、全ては（肉体の）自分がやっているんだと思い込んで生きていた人生が百八十度転換し、人間として最高の生き方を今一歩一歩進んでいるのですが、これも皆、小さなきっかけを縁としての不思議な智慧の導きです。
（風韻誌２００９年１月号収録）
